腰椎椎間板ヘルニアの症状は、①下肢への放散痛・しびれ(坐骨神経痛、感覚神経障害)、②下肢の筋力低下(多くは足関節を反る事ができない、運動神経障害)、③排尿障害(自律神経障害)に分かれます。①から③になるにつれて酷くなっていきます。②と③は重症化しているため手術をした方が良いとされています。ただ、②、③まで酷い方はあまりいらっしゃいません。問題は大半を占める①です。
 腰部脊柱管狭窄症と異なり、腰椎椎間板ヘルニアは時間経過と共に縮小・消失する事があります。そのため、症状①のみの腰椎椎間板ヘルニアでは薬・ブロック注射(保存療法)をまず行い、暫く経過をみます。痛みが改善すればそのまま保存療法を行いますし、痛みが改善しなければ更なる治療法を相談することになります。治療法には椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)、手術があります。次回、手術について説明させて頂きます。
 では、また。