繰り返しになりますが、頚椎症性脊髄症とは脊髄が圧迫されて発症する疾患です。脊髄が圧迫される原因は幾つかあります。前回は頚椎椎間板ヘルニアを説明しました。今回は頚椎後方すべりについて説明します。
頚椎が年齢変化で後方にずれてくることがあります。下の図のように脊髄がある方に骨がずれてきますので、脊髄が押されてきます。もう少し詳しく言いますと、ずれてきた椎体の下縁と一つ下の椎弓の上縁とで脊髄が挟まれてくる病態で動的因子と言います。正確な定義はありますが、御興味があれば調べるか、私に聞いてください。高齢化社会の現在、非常に多い病態です。脊髄が強く圧迫されてくるので重症の神経症状になってくることが多いように感じます。
では、また。