アキレス腱断裂に対する治療です。アキレス腱断裂に対する治療は保存療法と手術に大別されます。保存療法というのは先日申し上げたように足関節を垂らした状態でギプス固定することになります。私は6週間ギプス固定に続いてアキレス腱装具4週間としていました。手術ではアキレス腱を糸で直接縫合してギプス固定4週間、続いてアキレス腱装具4週間としていました。保存療法と手術の治療結果はあまり差がないようです。手術の利点はギプス固定期間が2週間短い事、直接腱を縫合したという安心感がある一方で、手術の短所は創部感染、麻酔剤アレルギーといった合併症が挙げられます。保存療法と手術のどちらを選ぶかは医者と患者さんとの話し合いでとなります。若い方やスポーツ愛好家の場合は少しでも早い復帰を希望されていらっしゃる事が多いので手術になることが多いです。麻酔法は全身麻酔、腰椎麻酔(下半身麻酔の事)、局所麻酔のどれでも私はやっていました。
アキレス腱断裂は基本的に放置は良くないと思います。放置すると陳旧性アキレス腱断裂という状態になりアキレス腱が完全に離れてしまい足関節を踏む力が低下してしまいます。治療は手術一択となり、手術の規模は大きくなります。
では、また。