成人の疾患についての説明が続いたので、小児の疾患について説明をさせて頂きます。当然のことですが小児は若いので高齢者のような加齢現象に伴う変性疾患(変形性膝関節症など)は通常ありえません。そのため、小児の整形外科疾患は生まれつきの病気(先天性疾患)と外傷に大別されます。生まれつきの病気は小児専門機関などで診療されており、私自身ほとんど治療経験がありません。一般整形外科で診療する小児整形外科疾患の大半は外傷になります。
小児骨折の特徴は①治りやすい事、②自家矯正力(多少ずれている骨折が勝手に真っすぐになる事象)がある事です。そのため、同じような骨折でも成人ですと手術になるような骨折でも小児では手術せずに治療可能な事が大半です。ただ、上記の特徴が備わっているのは10歳未満までと思います。その後は徐々に大人の骨になっていき高校生になると小児骨折の特徴はなくなってしまい成人と同じになっています。
では、また。