整形外科からの骨粗鬆症関連の論文の趣旨は骨強度を中心としたものとなります。整形外科の論文ばかり読んでいますと視野が狭くなるので、内科からの骨粗鬆症関連の論文を読んでみました。内科の論文は骨強度ではなく、骨粗鬆症と血管の関連性を述べたものとなっていました。大阪市立大学代謝内分泌病態内科学教室の山田真介先生、稲葉雅章先生の論文(CLINICAL CALCIUM Vol.29, No.2, 2019 23-29(171-177))を拝読しましたので、一部を紹介させて頂きます。
骨粗鬆症と心血管疾患は強い関係があり、「骨-血管相関」として知られている。骨粗鬆症と心血管疾患は類似の機序で進展するため、骨粗鬆症を治療することで心血管疾患の発症を抑制しうる可能性が期待される。
私が分かりやすく述べると、骨粗鬆症と動脈硬化は似たような経過で悪化していくので、骨粗鬆症が酷いと動脈硬化も酷いという事です。そのため、骨粗鬆症を治療すると動脈硬化が改善する可能性があり、ひいては動脈硬化が原因の狭心症・心筋梗塞、脳梗塞などの疾患を予防できる可能性が期待できますよという事です。
骨粗鬆症を治療する事は、動脈硬化を改善して心筋梗塞・脳梗塞予防に繋がる可能性がありますので、頑張って骨粗鬆症を治療していきましょう。
では、また。